おはようございます香取です。
知り合いに何人か起業・独立した人はいますが、私は現在31歳ということもありまだ10年以上経営している方はあまりおりません。
心より応援しております。
さて前回に引き続き、なぜ私は事業に失敗したのか。
今回は外的要因です。
マクロ的にみた外的要因である美容の経済、市場、社会環境は過去のエントリーをご覧ください。
デフレーション
言わずと知れたデフレである(笑)
誤解のないように全てがデフレのせいで廃業 したとは言っておりません。
すこし整理してみます。
日本経済がデフレが加速中であった。
ホットペッパービューティー(2001年創刊)のおかげで誰もが簡単に集客が可能となった。
デフレ不況であったが、いざなみ景気のおかげで一部では好景気であった。
カリスマブーム時代(90年代後半)に大量に生まれた美容師の独立時期と重なった。
(株)ビューティーガレージの合理的サービスにより低予算で個人でも独立がしやすくなった。
これらが合わさり美容物価指数をみる限り、2007年頃から美容業界は他産業に比べ遅い時期にデフレに本格的に突入しました。
そして現在では低価格サロンが台頭し、
私はサロン努力を怠り、価格競争に巻き込まれ新規客が激減してしまった。
円安と消費税増税
エクステンション(中国産)が売上高の3~4割のシェアであった当サロン。
為替は2012年までドル建で70円後半~90円を切っていた。
円高の時は100g4200円(税込)で仕入れていたが、
円安+増税により100g7300円(税込)まで高騰し、5年間のうちに実に仕入値57%増となってしまった。
さらに消費税増税に伴い、販管費の微増。
価格転嫁による実質的値上げから新規客の微減。
仕入値と増税の負担が合わさり純利益率が減少してしまった。
勘定合って銭足らず
ホットペッパー広告掲載料が09年は月額18万円ほどであったが、12年頃から月額40万円の約2倍となってしまった。
値上げにも関わらず過当競争により費用対効果は減少。
そして前途のエクステ仕入値が月額おおよそ50万円増
消費税増税により納税額が月額にして5万円増
5年間のうちにじわりじわりと2店舗合わせ、おおよそ最大で月額95万円増の支出負担により純利益が激減してしまった。
少しずつ勘定合って銭足らず状態になってしまったが、それでもまだ体力は残っていた。
なぜならば売上高は横ばいで下がってはいなかったからだ。
本来であれば売上高を向上させることに勤しむはずだが、コスト削減により利益率を上げていたが、それ以外なにもしなかったダメな経営者であった。
やる気がない、勝つ気がないのなら淘汰されて然るべきである。
しかしながら「廃業」と「倒産」は別物なのである。
私は廃業を選択した。
明日に続きます。