批判を恐れず、あえて申し上げる。
私は、事業譲渡にあたり手にした資本により低価格サロンを出店可能だ。
さらに一度サロン経営に失敗した経験を活かし、
戦略的にしっかりと市場を分析し、
ものすごくオシャレで素敵なサロンを、
内装費を惜しみなくかけて美容所を開設する。
今回は、美容師としてではなく、投資家として。
美容師の皆さんに業務を委託し、売上の55%を与えよう。
さらにカリスマサロンからそこそこの美容師を厚遇で数名引き抜こう。
そのかわり強力な集客をするから低価格にしよう。
大丈夫だ、トリートメントなどで単価アップさせるんだ。
さらにカットカラーを1時間ちょいで上げれば回転率も上がり売上も上がる。
お客様だってちょっとくらい待たせたって安いから文句もいわないだろう。
だから1人で2~3名掛け持ってしまえば客数もこなせる。
カラーなんて大体ワンタッチでいいだろう。だって安いのだから。
ここでは美容師の評価は、売上高のみだ。カットに自信やこだわりあるとか関係ない。
お客様は安さが第一で最低限の技術サービスがあればそれなりに満足するだろう。
世の中不景気である。クオリティを求める方はうちにはこないだろう。
そして私はこう考える。
年収300万円以下の人が現在40%もいるのだ。
その多くは女性である。
お財布に易しいおしゃれなサロンを提供しているのだから社会貢献だろう。
需要がなかったらうちもこんなに集客できないだろう。
お客様を捌きまくり売上を上げまくってくれ。
さらに私は先を見ている。
国内100店舗を目指す。
そしてIPO(新規公開株)だ。
株で資金を集め、海外進出!
そして国内に残った低価格サロンはフランチャイズ化し私はリスク分散!
あとはよろしく!
と、
利益至上主義の投資家として、成功失敗に関わらず、
上記の展望を見据えるのは可能である。
市場原理主義者と化した私の勝手であり、他人にとやかく言われる筋合いはない。
気を悪くされた方、大変申し訳ない。
これが敗者の僻み、妬み、嫉み、の悲痛な叫びだと思ってほしい。
敗者は全てが敵にみえてしまい、淘汰された者にしかわからないのです。
これが現在の日本の美容業界で始まっている。
綺麗事を並べようが、やっていることは同等になってしまう。
さらに残念なことは上記の投資家はずっと美容師をやっていた者もいるかもしれない。
そして本当に投資家が現れたらそれこそ日本の美容業界は低価格化し、
二極化が進み衰退するいっぽうだ。
高付加価値型サロンか、低価格サロンか。
私のサロンはちょうど間をターゲットに、高すぎず安すぎず、
最高の技術・サービスを提供を目指してきたが、今や当サロンも価格が高いといわれはじめていた。
しっかりとブランディングし付加価値型サロンを目指すか、
技術・サービスを維持し低価格化を目指すか、
ここ数年迷走していたダメ経営者だ。
こういったサロン、特に個人店は今後も厳しい状況が続くであろう。
おそらく今後もさらに、国内の美容師から需要を奪い続け、
閉店したサロンに居抜きで低価格サロンが出店し、皮肉にも淘汰された美容師を雇い、
日本人の潜在的に高い技術・サービスを売り海外出店を目指しているのであろう。
美容業界の需要=所得を奪い続け、自社の利益を追求するのは、間違いではない。
しかしこれは価値観の違いでもあるが、私はとても違和感がある。
需要が減り供給が拡大している中で、
サロンは是が非でも新規客フリー客獲得を模索する。
そして大手クーポン会社からすれば、供給側(サロン)が拡大すれば儲かってしまう。
大手クーポン会社側にとっては需要拡大なので、掲載料金の値上げができる。
大手クーポンサイトの掲載料金は、
最高プラン新登場という名目で、5年以上かけてじわじわと値上がり
現在では都心部で、月額45万円以上だ。
しかも需要のパイが限られているので、新規客数はあまり伸びない。
そして大手クーポン会社の親会社は昨年秋に上場を果たしている。
上場により、グローバル化への大きな転機となるのは間違いないだろう。
美容業界衰退の中でも、お客様を心から美しくしたいという美容師がいて、
その対価としていただいた利益が、
回りまわって株主の配当金と化してしまう。
末端の末端である美容師は搾取されている構図にもとれる。
この利益至上主義である現在の株主資本主義に懐疑的である。
これは美容業界に限った話ではない。
美容師一人一人が意識を変えない限り、 美容業界(日本経済)の成長はないだろう。
まずは、多少なりとも影響力のある美容師が立ち上がらなければならないが、
他人を気にしている余裕がないのか、問題を問題と考えていないようなのだ。
あなただけ繁盛してたらそれでいいの?