今日は12月25日のクリスマスとやらの日であるが、こんな私でも過去にはクリスマスにデートをしたことがある。
一番最初のクリスマスデートは中学3年の時であった。まぁ中3なのでお付き合いしてるとかそんなレベルではないのかもしれないが、クリスマス前なのかわりと付き合いたてであったような気がするよ。
あの日は確か彼女を連れ、たつのり君ん家に行ったと記憶している。なぜたつのり君ん家に行ったかといえば彼女の仲良しがたつのり君の彼女だったから、4人でたつのり君ん家に集まろうということになった。
たつのり君ん家は4丁目にあるから5丁目あたりで待ち合わせをして手を繋いでたつのり君ん家に向かったと記憶している。
しかしそんなデートコースを事前に別の友達にも話していたから、彼女のいないクソ童貞のチェリボーイ2名が冷やかしに見にきやがったと今でも鮮明に覚えている。
「おっ?偶然だねw」なんてニヤニヤしながら羨ましそうに話しかけてきた。なんてヒマな野郎たちなんだ。
すると「あれ?その着てる服、俺が貸した服じゃね?」なんて無意味に私を落としてくる馬鹿な野郎達だった。
このチェリボーイ達め、ママのケーキでも食べにさっさと家に帰りやがれと当時思ったよ。
さすがにたつのり君ん家まではついてこなかったが、これはれっきとした私の服である!とそう彼女に弁明したが何だか不穏な空気となってしまったよ。
さて、たつのり君ん家ではいわゆるダブルデートとなった。しかし当時の私は今ほど女性慣れしておらず、たつのり君の彼女ともあまり話すことができなかった。
で、4人で何をしたかといえば人生ゲームである。はっきりいってクソつまらなかったと記憶している。
なぜよりにもよってクリスマスに年季の入ったたつのり君ん家で人生ゲームをしなければならないのか?それなら何処かへ出掛けたほうがよかったんではないかと今でも思う。
余談ではあるが、たつのり君ん家は最近建て直して新築となっている。
しかしながら千葉県君津市は田舎だから中3の私達がチャリで行ける場所もたかが知れている。電車で隣町の木更津駅に行ったとしても、南房総の唯一の都市型デパート「木更津そごう」が倒産してしまった時代である。そんな過疎った地域に綺麗なネオンはパチンコ屋ぐらいしかない。
俺たちの青春時代はすでにして経済が冷えきっていた。おいおい大人たちよ、何だここ20年の体たらくは。俺たち1980年代世代はあれからずっと冷や飯を食わされている。
そんな冷や飯を食わされている時代に生きる初デートのクリスマスディナー、こんな特別な日だけはせめて飛び切りのうまい飯を食いたいと誰もが思うだろう。
そんな俺たちは一体どこへ行ったと思う?
サイゼリヤ君津店である。
激安でそこそこうまい。所得のない中3の俺たちからすればコスパは最高だった。
しかしながらもはやサイゼリヤしか選択肢がなかったんだ。それはすでにしてデフレの勝ち組レストランが市場を席巻していたからだ。それに田舎なので当時はサイゼリヤが一番おしゃれなレストランでもあったんだ。
それのせいで今でもサイゼリヤに行くたびに当時の事が昨日の事のように思いだされます。
雑誌ホットドッグプレスによれば、
食事を済ませ彼女がトイレに行った隙にお会計を済ませておくというのがスマートなデキる男だという。
それを知ったかっこつけマンの私は数日前からイメージトレーニングをしていたことは言うまでもない。
しかしレストランでのお会計はいつも母ちゃんがやっていたからお会計をするという行為自体を私はおこなったことがなかった。どうしようお母さん。
そんな中3の私はお会計のタイミングだけに全身全霊を注いでいたので当時の会話は全く覚えていない。そして結局彼女もトイレにいかず、とくに見せ場も無く終わってしまったと記憶している。
それから学校が冬休みへと入り、年が明け受験シーズンとなったが、彼女と会話したのはそのサイゼリヤが最後であった。
スマートにお会計ができなかったのが敗因だろうか、いや人生ゲームで圧倒的勝利をしてしまったことが悪かったのか、または着ていた服が友達から借りた服だと本気で思われたからだろうか、
当時は携帯電話もなかったので自然消滅する形となりそのままぼく達の恋は終わった。
あれから17年が経った今日のクリスマス
鳴らないスマホを片手に、独りで家で缶ビールを飲みながらブログを書いている。