「君たちには貧しくなる自由がある」
「何もしたくないなら、何もしなくて大いに結構。
その代わりに貧しくなるので、
貧しさをエンジョイしたらいい。
ただ1つだけ、そのときに頑張って成功した人の足を引っ張るな」
これは竹中平蔵氏が若者へ向けた言葉であります。
これを聞いていかが思いでしょうか?
市場競争・自由競争においては当たり前だと考える人もいるでしょう。
程度にもよるが自ら何もしない者は、何もしなくて大いに結構だとは思うw
ただ、貧しさをエンジョイしてろとはどういうことだろう。
そもそも人間の能力は平等ではないし、生まれながらの経済環境により学力の差が出ることも実証されている中で、
デフレ不況での過当競争により敗退してしまった負け組は自己責任により貧しさをエンジョイしてろということなのだろうか。
たしかに競争は大事であり、皆で仲良く手を繋いでゴールするというのも正しいとは思わない。
たしかにフェアな市場での競争かもしれないが、これまでのデフレ下の経済環境では、縮小した需要や雇用の過度な奪い合いが起こっていた。
そんな中では決して健全なる資本主義における競争とは思えないし違和感がある。
競争が美しいというのであれば、「条件が一定以上同じ」であった場合での競争であると考える。
ただこれがグローバルに考えると健全なる資本主義とも言えてしまう。
しかし長年のデフレ不況やグローバル化での中で、資本力や組織力に圧倒的な差が出始めた場合での現在の競争では、強者が弱者を搾取する構図にも思えてしまう。
頑張って成功した強者の足を引っ張らないように、弱者を救おうとも思わず貧しさをエンジョイしておいてくれればいいという。
たしかに間違ってはいないのだけど、正しいとも思えない。
これはもう価値観の違いとしか思えないのだが、賢い方たちはうまく立ち回りその流れに逆行しようとしない。
たまたま支援してもらう予定だったパソナの取締役会長が竹中平蔵氏だったので、
退職した私は今日はそんなことを考えていた