こんばんわ。香取です。
私のサロンは、市場の競争に敗れ、淘汰される。
それは市場の原理であり淘汰された負け組は市場から必要とされておらず、市場がそう判断したのだ。
繁盛しないサロンは、お客様も増えず、売上も上がらず、自然と淘汰される。
しかしだ。
市場の原理により淘汰されたはずの閉店したサロンに、
居抜き物件として新たにサロンが開店する。
競争に敗れ市場から退出し、供給するサロンが減り、需要と供給のバランスが是正され、
価格競争をする必要がなくなり、勝ち残ったサロンでさらに競争をすることにより
技術・サービスが向上する。
はずなのだが、
新たなサロンが居抜きで開店することにより、新たな競争相手が生まれ、
供給過多状態が延々と続いてしまう。
個人店が圧倒的に多い美容業界だが、
近年、実力があまりない薄給だった美容師が、
比較的低予算で出店できてしまう。
美容室専門居抜き仲介業者と、美容器具の格安・中古販売をする会社が現れた。
デフレ経済の中、非常に賢い合理的なビジネスだ。
ちなみに経営陣は美容師ではない。
その会社も2013年、上場を果たしている。
皮肉にも私も1号店開業は大変お世話になった。
そのおかげで、
もともと美容師として実力もない者が私も含め、どんどん出店する。
集客は誰もがご存じ、大手美容クーポンサイトに掲載すれば良いだけだ。
開業してみると、出店は思いのほか簡単なのである。
そのまま供給過多になり、価格競争を起こさせたことを
美容室専門居抜仲介業・美容器具の格安・中古販売会社は
一体どのようにお考えであるのだろうか。
ホームページの企業理念を拝見すると
「美容業界を変える」
であった。
たしかに供給過剰を維持させ、価格競争に陥らせ、美容業界を変えている。
上場により資金を調達し、益々のご発展をされるとなると
美容業界のデフレギャップ(需要<供給)はしばらくは埋まらないであろう。
美容市場規模縮小に大いに貢献してることについて、
もう一度繰り返すが、一体どのようにお考えなのだろうか。
とはいえ、私も今回事業譲渡にあたり、M&Aを仲介していただき
大変お世話になったw
ありがとうございましたwしかも良い方だったw
しかし私が問題提起したいのは、
自社の利益を追求するのは当たり前だが、
株主資本による利益至上主義に懐疑的なのである。
つまり、「需要」よりも「供給」が拡大していたほうが儲かる会社があるのです。
安売り競争による市場規模縮小は、美容師だけのせいではない。
次回は明確に、市場規模縮小の具体的数字の推移を見ていきたいと思う。