Hello!香取です。
3月の繁忙期が終わり、4月半ばにかけ売上が落ちていた。
そうでないサロンもあるでしょうが、負け癖がつくとだめですね。
G.W前だからとか言い訳してしまっていた。
競争において勝ち続けているサロンがある。
どのように勝ち続けているのか、そういった勉強は経営者として大事だ。
しかしその反対に負けてしまうサロンがある。
私のサロンのようにw
しかしトップが変わればサロンも変わり、今以上のサロンになると確信をしている。
繁盛するサロンと繁盛しないサロンの違いの講習会やコンサルティングはよくあるが、
美容師および経営者にマクロ的にみた問題を提起する機会はあまりない。
ぜひともデータに基づく美容業界の問題を考えていただきたい。
ここ数年、美容市場規模は縮小傾向にある。
5年間で約550億円ダウン。
たかが550億円と思わないでくださいね!年間100億円ずつ減っている!
2013年(予想)までのデータ表だが、14年も縮小している。
2014年は、1兆5285億円と1年で倍の200億円ダウン!(矢野経済研究所調べ)
一番の気がかりは、市場規模が縮小しているにもかかわらず美容所が増加傾向にあること。
美容所数=供給 ←さらに増加傾向
市場規模=需要 ←絶賛減少中
市場規模=需要が減っている理由はなんでしょう?
◎お客様の来店サイクルが減り、年間の美容室代が減った。
◎低価格サロンのシェア拡大により、お客様一人の1回あたりの美容室代が減った。
私は市場規模縮小に一番影響しているのは、ほぼ後者だと断言する。
市場規模の合計は売上高の合計なので、
ここから人件費、材料費、広告費などを支払うわけだが、
美容師も美容ディーラーも美容メーカーも
安い技術、安い卸値、安い販売をそろそろやめたらどうかと提案したい。
インフレ期待がかかっていた昨今、周回遅れもいいところである。
美容師のため、美容業界のため、さらにはお客様のためというが、
マクロ的視点でみると、美容に関わる人間同士で市場規模縮小に走ってどうする。
皆さんで合理的に動いた結果、低価格サロンの台頭である。
これで美容市場規模が拡大するならばいい。
しかし衰退するいっぽうではないか。
大手クーポン会社、居抜仲介業者、美容器具中古販売業者、そして低価格サロン、
いずれも 「セイの法則」 に基づくビジネスである。
セイの法則とは、「供給はそれに等しい需要を作りだす」という供給重視モデルを説明する理論。
現在のデフレが深刻化している美容業界(日本経済そのものですが)で、
需要<供給が起きている状態では、 「セイの法則」 は成立しない。
結果的に限られた需要のパイの奪い合いが起こり価格競争により市場規模は縮小する。
しかしビジネスの面で考えると、やはり間違ってはいないというジレンマがあるが、
セイの法則に基づく、供給重視の利益至上主義ではなく、
需要を拡大、創出させるビジネスモデルに転換しなければ美容業界の回帰はない。
本来であれば、全美連などの美容協会が率先して
問題解決に向けて動くべきなのだが、
普段どのような活動をしていらっしゃるのだろうか。
余談だが、全美連の顧問は塩崎厚生労働大臣が務めている。
塩崎氏は、供給重視の規制緩和・構造改革論者なので、
全美連はなにもできないのは無理もないだろう。
美容業界を牽引している世代は間違いなく若い世代だ。
今後の己のいる業界が衰退している産業で、
10年後、20年後をどのように発展させるか、
真剣に考えなければならない。