見学に来られた独立予定の美容師は
低価格サロンにお勤めのようだった。
おっと!勤めてはいない。
業務委託の個人事業主であった。
美容師の業務委託ってなんだろう?
美容所と器具と材料はこちらで用意する。
さらに集客までもお任せください。
あとは美容師さんに業務を委託する。
業務を委託された美容師は、
低価格がキッカケでご来店されたお客様を入客し馬車馬のように働く。
私から言わせればお客様を捌く(さばく)。
私の低価格サロンの定義は、カット+カラーが5000円以下のサロンだ。
現在のホットペッパービューティーを拝見すると、
低価格サロンのシェアは、都心エリアでざっと5割にものぼる。
低価格サロンの人件費はおおよそ売上の50%前後のようだ。
もしも私が低価格サロンで働きお金を稼ぎたいと仕事するならば、
回転率重視で技術レベルを気付かれない程度に落とし、
美容師としての心を多少なりとも代償にして
お客様を、ご丁寧 「風」 に捌きまくるだろう。
チョキチョキ が チャリンチャリーン と聞こえてくるほどに。
そこはうまくやれる自信はあるが、実際に現在働いている美容師は、
己との葛藤はないのだろうか。
しかしながら我々日本人は、どんなに安かろう悪かろうであっても、
本当に最低限の技術・サービスをご提供できてしまう。
ただ、ビジネスとしては間違ってはいない。
しかしなにか違和感を覚えるのは私だけではないだろう。
もちろん低価格サロンが「悪」といっている訳ではない。
「安い」には必ず理由があり、その反対側で誰かが「損」をしている。
それは時に、生産者であったり、所得者であったり、さらには消費者であったりと、
必ずこの世の誰かが「損」をしている。
これは全ての産業において言える。
これから当ブログで明らかにしていきたいと思う。
もっと気持ちのいい働き方、稼ぎ方が必ずあるのです。
ぜひ、「三方良し」という概念をお調べになってほしい。
しかし非力な私は、当サロンをそこに導くことができなかった。