久慈ってさ、縫製業の盛んな街なんですよ。久慈に限らず東北地方は縫製業は多いようですが、久慈地域には30社ちかくも集約していることから、これは国内有数の「縫製の街」といえるんですね、
データとしてもあります。
※就労者=雇用保険被保険者(H22.6値)
≪資料≫雇用保険繊維工業適用状況:平成25年6月久慈職業安定所
で、衣料品販売に興味のあった私ですが、私は基本的に国産LOVEの人間なので、こういった国産を売りにできる場所でつくりたいと考えていたわけです。
そこでネットで調べていくうちに去年、一般社団法人「北いわてアパレル産業振興会」が立ち上がったとニュースで知り、ホームページも出来上がっていたので情報を得られました。
その他にも縫製の街っぽい地域は全国探せばあったでしょう。しかし調べても出てこなかった。このあたりの「やる気」「本気度」を感じたといったら大変おこがましいですが、久慈しかないと思ったのです。
だってユニクロを越えるブランドになるんですよ?生半可な工場や地域じゃ中国で作ったほうがマシです。
そこで移住してブランドを立ち上げた。
なんだかちょっと胡散臭いと思えてしまいますねぇwなんでわざわざ移住してまで?何か変なことでも考えているのかな?と不信に思った人も少なくないでしょう。
たまに話込むとそう言われますよwなんでこんなとこに来たのよ?って。笑い話でねw
しかし私はこういうのです。ユニクロをつくるんだと。それで第一弾としてTシャツをつくりましたと。これからアイテムを増やして色んな縫製工場に作ってもらいたいんだと。
そう話すと結構応援してくれるんですよ、こいつアホちゃうかと、とくに縫製工場の社長や工場長は。
今日は今まで付き合いのなかった久慈の縫製工場にいってきました。今の取引工場から、今後を見据えて他の協力工場もあったほうがいいと提案して紹介をしてくださいました。
そこでもぜひ頑張ってくれと。可能な限りは協力したいとまで。
そこで改めて思いますね、やはり繊維産業とアパレル産業は同業であり表裏一体であると。
国内縫製工場のこれまでの経緯やご経験を色々と聞けます。グローバル化などの経済環境の変化、自然淘汰、労働集約産業の様々な雇用問題、円安によるニセ?国内回帰、それでもまだまだコスト競争などなど、
こんなこと言うとあれかもしれませんが、おもしろい、大変興味深い話です。
10月には最低賃金が全国で上がりますね。多くの労働者、国民は嬉しい話ですね♡
ところが経営者はちょっと大変です、とくに最低賃金を設定せざるを得ない産業は。
ではその分、工賃を値上げするか?という話になるが、アパレル会社もそれはちょっとキツイですと。なかなかスムーズにはいけない問題でしょう。
私の知る工場の稼働率は8~9割以上で閑散期も少なくなってきたそうで近年かなり忙しいようです。そして人手不足によりなかなか全てに対応できないケースもあるようです。なので今回はさすがに工賃の値上げを提案するようです。
受け入れられますか?
我がナインオクロックのTシャツも製造コストが少し上がってしまいます。もちろん断らないし断れません。利益率は少し下がりますが仕方が無いことでしょう。
それでも何とか工賃を10円でも安く交渉しますか?
国産を売りにしているのに?
いやそんなことはできませんね、メイドインジャパンを掲げるということはそういうことではないかと、
ではその分を販売価格に転嫁できますか?
それほどのブランド力があったらいいのでしょうが、それはまだなかなかできません。経営者としていまは得策ではありません。
それなら海外で生産しよう!というのが経営者としては合格でしょうか、しかしこれが毎度の経済の変遷です。気がつけば為替も円高傾向、これまたコスト競争になってしまうのでしょうか。
かといって値上げしたら買わないだろうと消費者のせいにするのもおかしな話となるでしょう。
いやはやなかなか繊維アパレルは難しい産業であると改めて感じましたね。根本的な問題はデフレであるといえるが、
いっそのことユニクロあたりが物量の全てを生産できる自社工場を国内に設備投資でもしてくれんかなwそれぐらいしない限り繊維アパレル産業の国内回帰は難しいのではないかな。
しかしグローバル企業がそれをやることは皆無に等しい。なにより奴らは国内だの海外だの国境にまったく興味がねぇw
とはいえさ、奴らが地方創生ガー!なんていってるのは詭弁でもありダブルスタンダードもいいところ。
アパレルであれば、いっそのことブランド名をダブルスタンダードクロージングに改名してみては?おっとこれはすでに存在しているブランド名であったようだw
だったらさ、縫製の街でユニクロをつくっちゃおうぜ!ということですw
では!