香取正博のブログ

東京から岩手に移住して起業した香取正博のブログです

香取 正博のブログ

美容師こそ「独自の価値」を自ら発信するべきである

どうも香取です。久しぶりに美容師向けに記事を書いてみよう。

 
 
「ホットペッパービューティー」というキーワードからの当ブログへの流入が毎日一定数ある。お客さんもサロンを探す時はホットペッパービューティを利用することがとくに都心部では多い事だろう。
 
 
サロン数と美容師数はまだまだ増加傾向であるようで、ホットペッパービューティー掲載サロンも比例するように増加していることだろう。
 
 
そんな中、お客さんという総需要が増えるわけではなく、むしろ減少していく可能性のほうが高いので、そこから掲載サロンが多すぎるポータルサイトから自分のサロンを選んでくれる確率は下がってしまうことは必然である。
 
 
ポータルサイト上ではどこのサロンも同質化したように見えてしまい、Amazonのように○○無料、割引サービスなど価格競争に陥りやすくなる。

 

サイトリニューアルしようが、サロンページ毎にTOP画や壁紙などでいくら差別化しようとも、メニューやスタイル写真などどこも似ているし、もっと言えば美容師自体でさえ個性がなく皆同じような髪型や服装、雰囲気に見えてしまう。
 
俺私は違う、うちのサロンだけは他とは違う、とでも思っているとしたらそれは大きな勘違いだ。残念ながらホットペッパービューティー上では全く個性を発揮できていない。
 
 
だったら比較的おしゃれな安いサロンに行くのが多数のお客さんだろう。多すぎる美容師だからよく分からず、誰にやってもらってもいいわけだ。特別あなたのサロンに行く理由などない。
 
 
これは客商売をしている美容師にとって致命的ではないだろうか?
 
 
低価格で薄利多売モデルのサロンでは不特定多数のお客さんが多く来店するのでいいのかもしれないが、少なくとも中価格帯以上のサロンであれば、価格以上の価値を提供することが重要であり、そして既存客を増やし指名客数をもらってナンボであろう。
 
 
閉店したくせに偉そうな口調だが、もしももう一度やり直すとしたら、そして過去の自分へという考えで書いている。
 
 
まず低価格サロンは、金銭的なお買い得感・割安感という経済価値を提供している。もちろんこれは否定はしないしお客さんにとってメリットの方が高いだろう。今では安かろう悪かろうサロンは随分減ったと思っている。
 
 
では中価格帯以上であるならば、価格以上の価値を提供するしかない。しかしこれは人気サロンや売れっ子美容師であれば既に分かっていることだから、淘汰された私が言うまでもないはずだ。
 
ただ勝ち組は少数派だ。負け組ではないがまだまだ勝ち組とはいえないサロンや美容師は多いと思っている。
 
 
そこで最近「USP」が注目されている。
 
USPとはコトバンクによれば、消費者の購入理由となる特徴的なベネフィットを表す価値提案とある。
 
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つまり、貴方からサービスを受ける理由は何か?そしてサービスを受けることにより何を解決してくれるのか?またはどんな良い事があるのか?といったところだろうか。
 
 
腐るほどいる美容師の中で、なぜ貴方を指名するのか?なぜ貴方のサロンに行くのか?という理由を明確化しなければならない。
 
 
そこで最近SNSなどで一部賑わせている「エクスマ」というのをご存知だろうか?
 
 
エクスペリエンス・マーケティングといって
 
「モノ」を売るな、「体験」を売れ
 
という藤村正宏さんが提唱しているマーケティングである。
ちなみに私も正博である。
 
ぜひ藤村さんのブログを拝読をおすすめする
 
 
このエクスマの基本はこうだ
 
 
・お客さんはあなたの商品は欲しくない
 
・〇〇したいのだ
 
・それによって□□な体験や△△な生活を手に入れたいんだ
 
 
 
これを私なりに美容師に当てはめてみると、
 
 
お客さんはサロンに行きたいんじゃない
 
綺麗になりたい、美しくなりたいのだ
 
施術されることにより、髪の悩みが解決できたり、美しくなって今日明日の予定を楽しみたい、綺麗になって褒められたり、写真を撮ったりする体験がしたい etc...
 
 
 
これは、美容師であれば自然とやっていることではないだろうか?そして当たり前のこと過ぎて何を言っているんだとと思った貴方は全うな美容師だ。
 
 
私はこの当たり前の真理を思い返した時、自分にはできないと改めて確信したのであった。だからもう二度とやりたくないw
 
 
しかしそれはきちんとお客さんに伝わっているのか?
 
「普通」にやっているだけでは伝わらない。そして伝わらなければ価値提供していないのと同じである。
 
 
 
ではどうやって伝えるのか?
 
これまで多くの美容師たちは自らやるべき発信を、リクルート社に丸投げしていた。サロンオープンから集客はホットペッパー頼みのサロンオーナーも多かったことだろう。
 
 
それに乗っかり簡単集客からホイホイ独立し放題で自らレッドオーシャンに染め、限られた需要のパイを奪い合う消耗戦を繰り広げ、挙げ句に広告料値上げからリクルート社を敵視する、まさに自業自得である。
 
デフレに苦しみながら市場から淘汰されるがいい!
 
私のようにな!あばばばばばw
 
 
 
とはいえ、ホットペッパービューティーでの集客の限界が見えているサロンも少なくないのではないだろうか、そしてホットペッパービューティー内ではUSPを伝えることに限界がある。
 
だったら自分で発信したらいい。あなた独自の強みが必ずあるはずだし、それを発信しないんなんて勿体ない。 
 
長い付き合いの指名客こそ、それを知っているから必ずいつも来てくれるのではないか?そしてそれこそ「顧客との関係性」で成り立っており、その関係性こそ「独自の価値」つまりはUSPなのではないだろうか、
 
 
不特定多数の新規客に発信するのはホットペッパーと共創しながら、自らは既存客のために発信するべきではないだろうか、