どうも香取です。
私は毎日拝読しているブログがいくつかある。そのうちのひとつで南充浩さんの「繊維産業ブログ」を拝読している。
繊維産業・アパレル業界を主に幅広く書かれている。私はもちろん全く無知な業界であるが、どうやら供給過剰により低価格衣料品が主流となり疲弊している産業という。
これは私が以前いた理美容業界と同じような環境であると感じた。やはり多くの産業はデフレ不況といえるのだろう。
低価格サロンが台頭し市場規模も縮小し低価格サロンを忌避する理美容師たちも少なくないw
ファストファッションが台頭し市場規模も縮小しファストファッションを悪とするアパレル業界人も少なくないというw
心中お察し申し上げます!(笑)
ただ冷静に申し上げれば、低価格サロンを忌避する美容師は、自らはファストファッションを利用していることだろうwその逆もまた然りw
アパレル業界では服が年間約41億点も流通しており、一人当たり平均35枚くらいは買わないと需給バランスは均衡しないという。供給が余れば価格競争になるのは当然といわれている。
同じように考えると理美容業界では、36万店以上の理美容室があり理美容師じたいも増え続けている、そのうえ総人口は減っているから需給バランスはさらに広がっており、供給過剰から価格競争に陥っている。
さらにアパレル業界と理美容業界は全く市場が違うと思いきや現在では異業種も競合と言えるマイナスサム市場である。高い服と高い美容代を同月に買う人は国民平均年収ベースでみれば少数派ではないだろうか。そうなればクーポンや値引き、二重価格などは起きやすいのだろう。
この完全なるデフレ不況は問題と思うのだがいかがだろうか?
ではこの需給バランスを均衡させるのが理想的であることがわかる。
現在の主流派経済学によれば、市場原理に任せておけば価格メカニズムが働き、放っておけば長期的に均衡するという。
しかし、確かに経済学的にはそうなのだろうが少し違和感がある。これは自然淘汰により需給バランスが是正され負け組は自己責任!自由競争こそ美しい!ともいえるわけだ。
そして「長期的」では遅いだろうし、その頃には「我々はみんな死んでしまう」と名言を残した経済学者もいる。
ここで需要を喚起する施策と、供給を抑制する施策をしなければならないがこれを市場や民間が行うには限界があるだろう。
需要を抑制する増税や緊縮財政、供給を拡大する規制緩和や構造改革など、現在の政治経済は反対方向に向かっていると思うのだがいかがだろうか?
政治と経済は密接に繋がっているし、経済と経営も密接に繋がっている。たかだか個人事業主の端くれではあったがとても無関心にはなれないのだがいかがだろうか?
無関心がゆえに、低価格サロンやファストファッションの「安売りは悪」とかいうお門違いの情緒論になり得る。とくに負け組側であるが、過去の私もそうだったw
反対に勝ち組側は無責任なのが多い。そこそこ成功しているとそれがもう正解となり得てしまうからだ。無論、個人レベルのミクロ的な面での成功や関心は大事である。
ではどうしたらいいのか?
と少しでも考えるきっかけとなれればそれだけでいい。無責任か?w
とはいえデフレ脱却しかない!
ただデフレを是とする者もいれば非とする者もいるし、無関心層は多数派だから世の中はそうそう変わることはないだろうと考えているフライデーであった。