どうも香取です。最近ふざけた記事ばかり書いていたので久しぶりに真面目な記事を書こう。
先日ベトナムのホーチミンに行ったのだが、旅行が目的のひとつではあったが色々と考えさせられる出来事がいくつかあったので、その内のひとつを紹介したい。
ちなみにだがベトナムの首都はハノイでありホーチミンは商都と呼ばれているようである。
若干ぼられたかもしれないが約5500円でバイクタクシーのおじさん(ニックネーム:アン)に半日間、観光案内をお願いした。
アン氏は10年ほど前に静岡県浜松市で仕事をしたこともあるようで日本語はカタコトだがわりと話せるので案内中も色んな話をした。そこで私が日本人だということで観光地以外にも案内してもらった場所がある。
ホーチミンにはサイゴン川が流れているが、その大きな川の下をくぐる地底トンネルを見せたいとアン氏に言われた。
聞くところによれば日本のODAにより開発・建設されたという。
ODAとは「政府開発援助」
簡単に言えば、発展途上国に対して行う金銭的・技術的な援助である。
日本政府からの円借款による金銭的援助と、日本企業による技術供与・技術移転による援助だ。
外務省によればODAという言葉の認知度は「知っている」が63%ほどのようである。
日本は世界的なODA大国であるのは知っていたがまじまじと見せつけられたのは初めてであった。すげーな!我らが日本!と誇らしげになるほどに。
その近くにそびえ立つビテクスコ・ファイナンシャルタワーがあり、後日スカイデッキからも見てみた。
地底トンネルがない頃はかなり遠回りをしなければいかなかったようでそれにより大渋滞が起きており、大変便利になったという。
川の向こう側に「島」のようになっている土地があるのだが、アン氏によれば数十年間、日本企業が土地をレンタルしておりODAを活用し現在も開発中だという。
アン氏は日本語で解説をしてくれたが、途中途中、熱心になり英語に切り替わっていたことが印象的であった。こういった日本の協力や支援により多くのベトナム人は日本に感謝してくれているといっていた。
もちろんミクロ的な様々な問題はあるだろう。ジャパンマネーを貰って引っ越してウハウハだ!ともアン氏は言っていたが(笑)
実際にこのような完成予想図の看板も多く設置されていた。
逆から撮影。真ん中がビテクスコファイナンシャルタワーがあり高層ビルもいくつかあるが、その他はローカルな町並みである。
ベトナムに対するODAの最大の援助国は日本であるという。
実際にホーチミン市内にいくつか日本の国旗も掲げられているのを目にする。
ここは日本のODAによりベトナム初となる地下鉄を開発中のようだ。さらにタンソンニャット国際空港も日本のODAにより建築されており記念碑も建てられていた。その他にも橋や建造物はいくつかあるそうだ。
今回の旅で思ったことは、こういった日本のODAなどをはじめとする世界的な活動をあまり知らない日本人も多いのではないかと感じている。
アジアの国々は日本のODAによる協力・支援に感謝をしている国も多いという。それも国民の一個人レベルでである。アン氏によれば教育でも習うというから、それがベトナムが親日でいてくれる理由のひとつかもしれない。
なんだか無関心のまま、ふーん!そうなんだー!では終われない経験であった。
日本もかつて敗戦後にODAにより、東海道新幹線や東名高速道路なども建設されたようだ。
日本をはじめODAによって建てられた建造物は世界中に多く存在するようであるが、それらがODAによるものだと知る人が多くない。
ODAをする側、ODAをされる側ともに正しい認識がなされていないようである。
例えば中国や朝鮮半島は日本の長年の多額のODAにより発展した経緯があるが、人民と国民に意図的に殆ど知らされておらず逆に反日的な教育をしている事実もあるわけだ。
少なくともベトナム人の多くは日本人よりも正しく認識されているようであり、今回はアン氏一人であったが、日本に対し感謝もしてくれていることを知った。
それよりも己自身もそうだが、認識していない無関心の日本人が多いことに申し訳なさというような感情を率直に抱いた。
無関心というのは無責任とも言えるかもしれない。
ODAには問題点もあるのかもしれないが、そんなことを感じさせてくれたベトナム人との交流はとても良い経験となった。