香取正博のブログ

東京から岩手に移住して起業した香取正博のブログです

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顔のない上司

中卒・元美容師が7000人規模の上場企業で働いてみて思ったこと。

 

ご縁があり、とある大手会社に採用されたのだが、

これほど大きな組織に属したことは初めてだ。

 

なにより美容業界の従業員は比較的若かった。

己がまだまだひよっ子であったと痛感する。

 

もちろん柔軟に謙虚に勤労しているつもりだが、

最近なにか違和感をおぼえるようになった。

 


私の提案したプロジェクトを軸に、社内でディスカッションしていた。

 

最終的には、役員の決裁をもらい事業化していく。

 

そのために、事業プランをブラッシュアップし、

事業計画書とプレゼン資料をつくっていく。

 

しかし1ヶ月が経つころ、なにか違和感があった。



自分の事業プランを立てているはずが、

気づけば会社が求めるプランを立てている気がしてきた。

 

プレゼン資料も、上司のために作成しているようなそんな気がしてきた。



こうすればきっと上司は納得するだろう・・・



こうすればきっと役員は喜ぶだろう・・・



きっと社長はこういうのを求めているのだろう・・・



組織という、なにか実態のないものに流されていくような。




例えるならば、 「顔のない上司」

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その顔のない上司のために、


自分の大義までも抑えながら、事業プランをつくっている。

 

自分が自分ではなくなるような。

顔のない上司の理念にすり合わせてやるなら、

私がやらなくてもいいのではないかと。

 

他の人がやればいいのではないか?

 

これでは誰がやっても同じではないかと。


でもそれがおそらく会社の理念だったりとかするのだろう。


直属の上司や、関係のある社員の方々は

皆さん本当に良い方で、文句も不満も皆無である。

 

社員のほとんどがきちんと理念に基づき、

同じ方向を見据えていることには本当にすごいと思った。

 

そして個々に話をしてみると、

それぞれの理念や持論ももちろんあるようにも思う。

 

しかしこれが組織となると、顔のない上司が現れる。

 

この顔のない上司に逆らおうとする気配があまりない。

 

良く言えば協調性や組織力が高いともいえるが、

 

会社は全体主義なのだろうか。

 

それはわからない。



現在のポジションや、妻子のために保守的になり、

 

顔のない上司のご機嫌を損ねるようなことはしなくなったりもするのだろうか。



しかし新卒採用ならわかる。

 

採用にあたり会社の思いが双方に合致しているはずだし、

研修などもある。なにより自ら面接に来ているわけでもある。

おそらく顔のない上司は現れないのかもしれない。



顔のない上司は一体誰なのであろうか。



私は、当プロジェクトの「目的」は合致してたのだが、

 

「手段」までは合致していなかったようだ。

 

「手段」が違えば私がやる必要がない。

 

顔のない上司も、これでは成功しないと考えているに違いない。



顔のない上司が求めている仕事を無難に遂行しながら


クーラーのきいた快適できれいなオフィスで働き、

 

このまま己が、死んでいくようなそんな気分であった。



会社組織を否定をしているわけではありません。

 

逆に素晴らしいと感じました。

 

業種によるのだろうが、

 

中途採用を取りたがらない大手の理由が少しわかりましたw



理念が合致しないと、互いに最高のパフォーマンスができない。



しかしせっかく採用してくれたのだから、

 

顔のない上司に逆らい続けてみようと思いますw

 

顔のない上司。


あなたの会社にはいますか?








「顔のない上司の正体」