今年も開催しました!全国美容師所得争奪戦2015!
200億円ダウンした1兆5285億円から
さらに今年は200億円ダウン(予測)する1兆5000億円を、
さらに昨年より参加者が増えた美容師で
需要=所得の争奪戦が始まります!
当ブログをご訪問いただきましてありがとうございます。
さて、先月31日の私の引退日の営業は、
おかげ様でご予約もたくさん入り過去最高売上で幕を閉じました。
毎日このような日が続けばよかったなと思いましたが、
何度も申し上げている通り、需要のパイは限られているということ。
つまり、当サロンにお客様がたくさん来ているということは
反対側でどこかのサロンのお客様が減っているのです。
これは市場規模低迷を受け、明らかに需要不足、供給過多であるため、絶対なのです。
私が1号店をオープンした時、当サロンのターゲット層が同等なサロンはあまりなかった。
と思いきやどんどん新規オープンが増え始め、半年後、一年後と少しづつ新規客が減っていきました。
下記の美容所数・従業員数の推移をご覧ください。
美容室の数が、そのエリアに50店舗であろうが100店舗であろうが
そのエリアでの新規客または浮遊客は必ずしも増えないのです。
増えたとしても、どこかのエリアからの新規客・浮遊客でしょう。
つまりセイの法則はなりたたず、供給過多により価格競争が起きやすい。
私が2号店を出店する時、良い場所や良いビルには大体サロンが入っていた。
早く潰れないかなと思ってしまったりもしたw
美容所が増えるということは、美容師従業員も増えます。
従業員が増えるとなると、限られた需要のパイの奪い合いが起こっているので、
その本質は、所得の奪い合いが起こっています。
つまり、冒頭で述べた当サロンにお客様がたくさん来ているということは
当サロンの従業員の所得(給料)が増えます。
反対側でどこかのサロンのお客様が減っているということは、
どこかのサロンの従業員の所得(給料)が減っています。
そして現在は価格破壊がおきています。
低価格という売り文句で低価格サロンに需要のパイを奪われています。
低価格サロンの歩合率は50%前後と言われており、
月に40万50万以上の所得を得ている美容師もいるみたいです。
単価5000円以下で月間200名以上をアシスタントなしで一人で回しているのでしょうか?
一般的なサロンでは店長幹部以上の所得です。
しかしサロンの供給過剰、市場規模低迷により、
全体の美容師の総所得は減少しているということを考えていただきたい。
低価格サロンにいくと稼げる!儲かる!ということで多くの美容師が低価格サロンで働き始めていますが、
今後も低価格サロンが増え続ければ業界全体が、低価格がいわば普通の価格になってしまい、
現在ほど集客はできず、さらに競争がしいられ結果的に多くの美容師の全体の総所得が減るであろうと大変危惧しています。
人間の能力は平等ではないのです。
中長期的に勝ち続けられる美容師はそんなに多くない。
淘汰された美容師は能力がないので自己責任!ではなく、
やはり私は全ての美容師が安定した職に就き、全ての美容師の所得が一律に上がりつつ、
そこから健全な競争をして能力のある美容師がさらに所得を得ながら、
美容業界を発展させる方向を目指すべきだと考えております。
美容が好きで、真心だけでスタイリストとして生きていける時代ではなくなりつつあります。
美容師の過酷な競争が始まっており、私はすでに脱落者です。
しかし今まで、従業員に還元せず1人勝ち状態で搾取し続けていた経営者や先生、
さらに、いわゆるカリスマサロン等のアシスタントの超薄給など、
所得の分配面の問題も私は見逃してはいない。
そういった意味では低価格サロンオーナーはしっかりと還元している。
だからフリー美容師に支持されるのでしょう。
貴方達がせっかく育てた優秀な美容師は、その得た技術でいずれ低価格サロンに転職するでしょう。
そうなればさらなる競争が激化し、産業は衰退する。
この悪循環をお分かりいただけたであろうか。
利益至上主義の経営者は、
美容師一人一人の「長期的」な将来までは考えていない。
私は己の非力さを痛感する。
次回は美容師の雇用について考えていきたい。