私は国産衣料品を作りたいというと、
なんで国産? とよく聞かれる。
最初のきっかけとしては、昔買った家に残っている服は日本製が多かったからだ。
過去に安い服を買ってもすぐに毛玉になったり襟がべろんべろんになったりするから何でなんだろうと思って捨てていたが、タグをみたら外国製であることが多かった。
だから日本製のほうがスペックは良いのだろうなーと何となく思っていた。しかし月日が流れいつの日か外国製も質・スペックがすごく良くなったと感じたから、今では日本製だろうが外国製だろうが、とくに大差ないと感じている。
そして現在では調べてみると、国内に流通する衣料品の約9割が外国製品であることを知った。
国内製造比率が25年前は約50%だったが現在では約3%台まで激減しているようだ
どおりで近年、外国産ばかりだと思ったわけだ。海外移転やファストファッションなどの台頭による熾烈なコスト競争、消費者の買い控えなどあらゆる側面で繊維関連の国内工場は減少の一途になってしまったようだ。
しかしながら食品や家電などは国産のほうが良いといわれるが、それは安心・安全という観点もあるからだろうが、衣料品においてはとくに安心・安全というものはないだろう。
だったら国内製造する理由も特別ないわけで、グローバル時代や経済の変遷により国内製造を特別守る理由も残念だが、ないとも言えてしまう。
となれば衣料品においてメイドインジャパン!には大した付加価値があるとは正直あまり思えない。
メイドインジャパン?なにそれ?おいしいの?である。
稀に国産マニアがいて、車から家電、お菓子にいたるまで外国製品の不買運動をやっている人もいるが、それはかなりの少数派だろう。
この国産マニア少数派だけに売りたいわけでもないし、つまりは国産衣料品というのは単なる背景にしか過ぎないと考えている。
ではどんな背景があるかというと、国内有数の縫製の街として、一般社団法人「北いわてアパレル産業振興会」が発足した。
岩手県の久慈地域では約25社の縫製工場が集積しており地域雇用を支えている。
こんなような情報を集めパソナ時に作ったプレゼン資料の一部だ。
実際に、縫製産業は久慈地域では大きな柱となっている。女性中心の雇用形態であり、就労者は600名以上、内職者等は200名以上にものぼるようだ。
国内製造の多くが淘汰され、これだけの縫製事業者が点在している地域は他にないといえる。
だったら服を作って売りたいからこういう場所で作りたいと考えた。
そしてちょうど地方創生もブームみたいになっているでしょ?ともなれば、乗るしかない、このビッグウェーブに!
簡単に言えば衣料品の地産地消のようなことをイメージしている。それとアイラブ岩手の方達ですら久慈地域の縫製の街を知らない。移住するし少しでも発信できたらいいなと考えています。
ただ当時、パソナの「東の専務」にこう言われたよ。「縫製工場だけ儲かってもしょうがないじゃない!」と。どうやらパソナの役員は、例えば気仙沼ニットのような「素晴らしい物語」が欲しかったようだ。
しかしビジネスでやって結果として産地振興ができたらおもしろいと思わないか?現に多くの人々が関わっている産業だ。
生活用品としてのかっこいい衣料品を、みんなで作ってみんなで買ってみんなで着れば、それだけでビジネスとして成立するだろうと考えている。
理想論だが理想なくしてやる意義もないし、そうなればメイドインジャパンはみんなでおいしいwなんたって目的はみんなで金儲けだからなw
だから中間業者を中抜きにして排除して安く売るなんてことは目的ではない。
ただこれをするには相当な年月がかかるだろう。しかし短期的な利益は求めていないのでじっくり楽しみながらやろう\(^o^)/